•  新しい京都のデザインを創出

 

本作品は、一本歯の下駄に足袋から着想を得たレザーのアッパーを組み合わせた新たなスタイルの革靴です。
日本の起伏の多い地形において、一本下駄は象徴的であると同時に、実用的な履物として長く親しまれてきました。
伝承では、天狗は傾斜の厳しい山々を一本下駄で軽やかに歩いたとされ神話的な背景も見られます。この機能性と神話性を再解釈し、日本の履物文化と革靴製作技術を掛け合わせることで、伝統とヨーロッパのフォーマルを融合させたデザインへと昇華しました。
作品名はgaitta。こちらは英語のgaitと日本語のgetaを掛け合わせて名付けました。
gaitは歩き方の速さや安定性、優雅さなど歩き方の多様性を表しています。
また、日本語名としては「よなぬき」と名付けました。これは日本の伝統音楽に由来する名称で、独特の音階を指します。音楽におけるリズムや拍の感覚を歩行のリズムや身体の動きと重ね合わせました。