京都の通りをデザインする                                                           公益社団法人京都デザイン協会

三条通りを中心とした新たな京都観光の姿

H.ai

西大路・天神川地区

1.路面電車嵐電
(ろめんでんしゃらんでん)

四条大宮駅から嵐山駅に向かう嵐電は西大路三条から路面電車となる。この間の三条通は不思議なくらい道幅が広く、嵐電が颯爽と走る様は京都ではあまり見かけない。空の広さがすがすがしです。停留所は道路の中央部に幅60cm で作られていて昭和の匂いが感じられる。こんな風景を愉しみながら、散歩するのも一興である。
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2.水流のない西高瀬川
(すいりゅうのないにしたかせがわ)

西高瀬川は桂川の渡月橋の上流から取水して三条通と平行したり交差したりしながら千本通迄西行し、その後、南下します。三条通に材木商が多いのはこの運河のお蔭でした。現在も取水した水は適量の水量が滔々と流れていますが、天神川で放流され、以西は雨水のみがたより。天神川などの河川改修事業によるものですが、折角、往時の河川敷を残しているなら、なんとか水流を取り戻したいものです。このままではあまりにも無粋ですね。
下の写真のように、植栽帯が整備されていて、四季の葉の様子を楽しめます。もう少し積極的に植栽帯を増やし水流の復活を期待しましょう。
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3.嵐電/山ノ内停留所
(らんでん/やまのうちていりゅうしょ)

嵐電は所々路面電車状態になるのだが、その中で上下線共、停留所が路面上に設置されているのは山ノ内駅のみ。西大路三条駅近辺と違って、このあたりは道路幅も狭くなり、電車と車と自転車と歩行者がひしめき合う危険な場所。ところがそれぞれの立場で細心の注意を払って譲り合っている。人間力が信じられる風景である。
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4.一息つける猿田彦神社
(ひといきつけるさるたひこじんじゃ)

天神川の東詰めに三条通に沿って、小さな森を持った猿田彦神社がある。この近辺の三条通の道路は狭く、車の交通量が多い。歩行者や自転車は常に危険を感じている。この神社は休息の場所となる。境内にある数本の大木は夏の日陰になり、排気ガスや車の騒音を遮断してくれる。できれば、ベンチなどの一休みスペースがあるとありがたい。
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