京都に根ざした優れたデザインを発掘

ごあいさつ

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 京都に根差した優れたデザインの商品を発掘し、京都ブランド商品の普及と、京都の企業のデザイン開発意欲を高めるため、平成元年度から、京都デザイン優品選定事業を実施しています。
 平成元年の「デザインイヤー」を契機に、「ベストデザイン商品選定事業」として始めたこの事業も今年で9回目を迎えました。
 創設当初はその年の新製品を中心にベストデザイン賞を贈っておりましたが、平成4年度からは、歴史と伝統に根差した京都のデザインと、先端産業を初めとする新しい京都のデザインに幅広く親しんでいただくため「京都デザイン優品選定事業」に改め、数多くの御応募をいただいてまいりました。
 また、今年12月に開催の地球温暖化防止京都会議に因み、新たに「エコロジー商品部門」を設け、これまでの「商品デザイン部門」「パッケージデザイン部門」と合わせ、今年は昨年を上回る406点の御応募の中から94点の商品を選定いたしました。
 これらの商品は、いずれも「京都発」として世界に発信できる優れたデザインの商品です。
 ぜひ、この機会に「京都デザイン優品」をご愛顧いただき、皆様の生活が、より豊かで潤いのあるものとなりますことを心から念願いたします。

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本郷 大田子
(社)京都デザイン協会 理事長

'97 Made in KYOTO 京都デザイン優品選定事業にあたって

 例年のことながら、京都デザイン優品の選定事業の審査当日までに、いったいどれほどの人の関心を引きつけて、どんな内容の商品がどのくらい集まるのか心配でもあり、楽しみでもあります。
 応募される商品点数や内容は、時代の背景といいますか、世の中の経済の状態によっても左右されたり、告知の力次第でもそれは大きく変わってきます。もちろん私自身も、辛抱強く続けていくうちに少しずつ理解されて値打ちのあるものへと階段をのぼっていくものであることは十分に承知していながらも、毎年気になるものであります。
 ただ、今年度の場合は今までとは違う手応えといいますか、デザインの有効性、新しい時代に向かってユーザーの選択眼に応えようとすれば、どうしても無視できないデザインの洗礼を受けなければならない社会の熟成を出品者の方々が感じつつあると思えてなりませんでした。
 出品点数が前年度を上回った以上に、その中身に意識の濃さが見え始めたのが大きな成果といえるのではないでしょうか。
 また、これからの時代では人間の我儘を全面に押し出すのではなく環境の問題や、人に優しいモノのあり方を考える商品にも優品選定の評価を与えることとなりましたのも、一歩前進の現れでもあると思えました。

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